シャツと革靴

チョコとコーヒー。トーストとバター。シャツと革靴。どれも生活に欠かせない相性が良いものたちです。

365日の約8割はシャツに袖を通し、革靴を履いています。(残り2割はカットソーに革靴)

好みの形はボタンダウン。生地はチェックが多いです。基本は洗いざらしで、暑い時期は腕まくり。寒くなればベスト、ジャケット、コートと重ねていきます。

袖を通しているシャツの多くはオーダーで仕立ててもらったものです。既製品では首まわり、肩幅、袖丈、着丈のバランスがうまく合わず、オーダーに行き着きました。決して安いものではないのですが私にとってのオーダーシャツは必要な贅沢でした。

 

昨年出会ったholo shirts.の窪田さんはカジュアルなものでもオーダーで作ってくださるシャツ屋さんです。仕立てていただいたシャツはオンタイムのパリッとしたものではなく、リラックス感と少しの緊張感が共存する普段使いのシャツ。本当に重宝しています。

 

そんなholo shirts.の窪田さんにお作りした靴がこのプレーントウです。

甲革の素材感、底周りの縫い方などはざっくりと。窪田さんの普段の装いに合わせた仕様の一足です。機能面では多少天候が悪くても、長めの距離を歩いても。安定感がある靴に仕上がったと思います。

窪田さんはholo shirts.の名の通り、全国を放浪されながらシャツのオーダーを受けていらっしゃいます。この靴が色々な土地で活躍してくれれば幸いです。(ちなみにholoには放浪以外の意味も込められているようです)

ちょうど今週末は恵比寿でイベントをされています。窪田さんが作られるシャツにご興味がある方は恵比寿に足を運ばれてみてはいかがでしょうか。詳細はholo shirts.さんのサイトをご覧ください。

 

九分仕立てセミオーダーシューズ

価格 ¥97,200(税込)

納期 ご注文から約3ヶ月

テーマのある一足

玄関でつい手にとってしまう一足を。

そんなご要望を形にしたプレーントウです。

 

革はイタリア製の型押し革BELUGA。色は黒です。

底周りはストームウェルト、革の中板を挟んだリッジウェイとボリュームがある仕様。屈曲性は多少悪くなりますが強度や実用性に優れた組み合わせです。

こんな風に履きたい。靴のテーマをお客様から頂くのは非常に嬉しいです。テーマのある革靴は個人的にすごく好きなのです。

どんな服装が好きなのか。お手持ちの靴のラインナップ。普段の歩く距離、歩く場所。色々なことをお聞きして、私の感覚とお客様の感覚をすり合わせて。そこからデザイン、革、全体の仕様を決めていきます。

完成形のイメージがきちんと共有できているか。どうしても不安にはなってしまうのですが、仕上がりにご満足いただけて安心しました。日々たくさん履いていただいているようで、BELUGA特有のエイジングも楽しんでくださっています。

日々の足元を支える一足として、末長くご愛用いただけることを願っております。

 

9分仕立てセミオーダーシューズ

価格 ¥97,200(税込)

納期 ご注文から約3ヶ月

雨でも履けるチャッカブーツを

SNSで画像だけ掲載していたこちらのチャッカブーツ。「雨でも気にせず履ける一足を」との思いで作ったサンプルシューズです。諸々のテストを兼ねて自分で履いています。(同仕様でのオーダー価格は税込¥102,600です)

 

革はイタリアのタンナー、バタラッシのミネルバリスシオを使いました。ブログでお見せするのは初めてです。植物タンニンでじっくり鞣された革で良い変化をしてくれるはずです。

 

製法は9分仕立て。多少の雨でも気にせず履けるようストームウェルトを縫い付け、本底はビブラム700にしました。悪天候時のグリップ力を考慮しての選択です。またすり減りに対しても強い底材です。

ストームウェルトはどれだけ雨が染み込みにくくなるのか多少不安もありましたが、実際に履いてみるとしっかり機能してくれています。ボリュームが出る仕様のため、カジュアル方向に振れても問題ない靴でしたらストームウェルトは雨対策としてお勧めです。

 

ミネルバリスシオという革についてもう少しお話を。

向かって右は全く手を加えていない状態。向かって左が黒の乳化性クリームを塗った状態です。かなり化けます。色を加えず、光沢も出さない。色は加えず、光沢だけ出す。どんな仕上げを施しても良い革です。お履きいただくシチュエーションや服との組み合わせでお選びください。

 

冒頭、一枚目の画像が何も手を加えていない状態。こちらの状態が黒のクリームを塗った後です。それぞれに良い表情だと思います。

 

数回履いて、手入れをしました。雨の中でも二度、三度は履いています。シワの入り方、光沢の出方ともに悪くありません。雨に濡れた後、水滴の跡はよほど長時間放置しなければブラッシングだけでも綺麗になります。

狙い通り実用性が高い一足になりました。同じチャッカブーツでも先日ご紹介した井本さんのチャッカブーツとは色々と方向性が異なる靴になるのは、やはり面白いものです。

キレイなチャッカブーツ

桜が散ったと思ったら気温はぐんぐん上昇。明日の関東地方はかなり暑くなりそうです。そんな中ではありますが本日はチャッカブーツの紹介です。

こちらはいつもお世話になっている仲町台の洋品店Euphonicaの店主、井本さんにお作りした一足です。(同仕様でのオーダー価格は税込¥102,600です)

 

革はイタリアのタンナー、インカス社のレジーナ。しなやかできめ細かい子牛の革(カーフ)です。

 

製法は9分仕立て。本底は革底1枚で仕上げたシングルレザーの仕様です。

 

外ハトメはつや消しのゴールド。やはり茶色の革との相性は良いです。

タイトルの通りキレイなチャッカブーツのお手本となる一足に仕上がったと思います。そんな一足ですが革底を縫い付けているミシン糸を見える仕様(ミゾ仕上げ)にするなど、気を張りすぎないバランスになっているところが井本さんらしいです。

本日お会いしてお話を伺ったところ、履き心地もご満足いただけているようでした。9分仕立て特有のしなやかさを感じていただけているようで良かったです。

日々の足元を支える一足として活躍してくれることを願っております。どうか末永くお付き合いください。

黒のプレーントウ

オーダーの事例として黒のプレーントウを紹介するのは初めてのような気がします。

こちらはdelightful toolのロゴなどを製作していただいているアトオシの永井さんにお作りした一足です。(同仕様でのオーダー価格は税込¥97,200です)

 

イタリアのタンナーが手がけるPlus Ingrassatoという革です。厚み、コシがしっかりある革で光沢やキメの細かさはほどほど。いきすぎない上品さが漂う良い革です。(こちらの革は既に使い切ってしまっています)

 

製法は9分仕立てで、本底はビブラムの2055ソールです。中板は挟まず、2055ソール一枚ですっきりと仕上げました。ウェルトはヒール周りまで縫い付けるダブルの仕様です。

 

カジュアルさは少し抑えておきたかったので裏ハトメの仕様にしました。

永井さんがお仕事で色々な場所に履いて行かれることをイメージして素材で綺麗な印象を、底周りなどの仕様で靴としての実用性と汎用性の高さを与えるようにしました。

お渡しの際には「背筋が伸びる感じがして良いです」と嬉しいお言葉をいただきました。しっかりした革をしっかりした仕立てで形にした靴です。この先何年も永井さんの足元を支える一足として活躍してくれれば嬉しいです。どうか末永くお付き合いください。

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