黒靴の良さ

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店頭に並べているこちらの2足は、どちらも数年間履いてきた私物です。茶色の靴は革の状態や、色の変化が楽しいです。普段の服装との合わせやすさもあり、ここ5年くらいは茶色の革靴ばかり履いていました。

しかし最近は黒靴を履く機会も増えました。

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既成品として展開しているこちらのプレーントゥを履くようになって、黒靴に対する考え方が少し変わりました。

黒の革靴はカッチリしていて重厚。ありがちなイメージに囚われていました。実際に履く機会が増えても、そのイメージは確かにあります。ただ、今はそれを良いイメージとして捉えています。茶靴に比べてカッチリ、重厚な黒靴は装いに落ち着きを与えてくれる存在なのだなと。

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スーツに合わせる黒靴でなければ、素朴さがある革(綺麗過ぎない革)を選ぶと重宝します。ざっくりした生地のセットアップ、ジーンズやチノパン×ジャケットはもちろん、もっとカジュアルなスタイルでも履きやすいです。

 

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このバランスは黒靴の中ではカジュアル寄り。底周りの仕様次第でカジュアル色は薄めることができますので、そこはお好みで。

黒靴、今更ですが良いです。落ち着き、安心感…履く人それぞれが感じる黒靴の良さをもっと知っていきたいです。

チャッカーブーツ再考

暖かそうな日差しに期待して外に出たことを後悔しました。最高気温は10度を下回っていたのですね。これからはもう一段階寒さに耐えられるアウターの出番になりそうです。

寒さが厳しくなってくると、足首まで覆ってくれるブーツのありがたみを感じます。

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7アイレットや8アイレットのブーツに比べて丈は短めですが、チャッカーブーツも同じ安心感があります。

 

しかしチャッカーブーツ最大のメリットはこの部分の構造にあると思います。

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紐を解き、ガバっと広げることが容易にできます。

 

タン(親指を添えている部分)を引っ張れば、履き口はここまで広がります。

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チャッカーブーツは他の紐靴に比べて、履くことも脱ぐことも簡単です。紐靴のホールド感の良さと、着脱における機能性の高さを備えたチャッカーブーツ。何年か履いていないデザインでしたが、久しぶりに一足欲しくなってきました。

木型の補正

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

関東では晴天が続き、革靴を気持ち良く履くことができています。ありがたいことです。

 

2017年1回目のブログは木型についてのお話です。

delightful toolの靴は足を計測してから1足ずつ製作しますので、ベースとなる木型を補正することもあります。

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補正する際はこのように木型に革を当てます。例えば「サイズ25だと小指が少し当たるけれど、25.5にサイズを上げると全体的に緩くなる」といった状況でこの調整を行います。25の木型の小指部分に革を当てることで、完成した靴の小指周りには少しのゆとりができます。これが「乗せ甲」と呼ばれる木型の補正方法です。

delightful toolではこの乗せ甲での補正のみ行っております。木型を削るといった方法もありますが、乗せ甲以外の補正は最終価格がある程度上がってしまいます。ベースとなる木型のバランス、価格面を考慮して乗せ甲のみに絞り込んでいます。

足の計測、外で履けるサンプルシューズの試し履き、乗せ甲での木型補正、ANCHOR BRIDGEでの製作…全ての流れが、お客様にとっての良い一足につながればと思っております。

革靴をカビから守る

快晴です。気温は低いですが、関東の冬らしい爽やかさが心地良いです。

昨日の雨に降られた靴はいかがでしょうか?乾いてきましたか?この時期であれば気温が低いためそれほど心配はありませんが、雨に降られた靴はカビの発生にも注意が必要です。

カビが生えやすい部分は大体決まってますので、この3カ所に注意してください。

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一つ目は中底(インソール、足の裏が触れる部分)です。特に先端部分は要注意です。

 

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二つ目はコバ(底材の側面)です。ゴム底の靴であっても、この部分がカビにやられてしまうことはよくあります。

 

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三つ目は本底。レザーソール(革底)の場合は絶対です。

濡れた靴をしっかり乾燥。その後汚れを落として、湿度と温度を低い状態に保てればカビの心配はありません。とはいえ、そこまでの管理が徹底できないのが現実。そこで皮革製品に使えるカビ用クリーナーを活用します。

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こちらはM.モゥブレイのモールドクリーナーというカビ専用のクリーナーです。このアイテムはカビが生えてからよりも、カビを予防する際に真価を発揮します。靴の乾燥中、上記3カ所にスプレーしてください。それだけでカビの発生を抑えてくれます。消毒用のエタノール、オキシドールなどカビ対策には色々なものを使ってきましたが、カビ専用だけあってモールドクリーナーの効果は抜群です。

大切な一足を守るために、このようなケア用品も是非活用してください。

年末年始の営業時間について

2016年も残り僅かとなりました。年齢を重ねたときの一年のスピード…ひしひしと感じております。

年末年始は下記の通り営業いたします。

12月28日(水) 通常営業

12月29日(木)~1月3日(火) 休業

1月4日(水)通常営業

長めのお休みをいただきますが、どうぞよろしくお願いいたします。

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